Natural
 バックグランドも音楽の好みも全く違う5人の才能溢れる若者たちが、ナチュラルという名のもとに結集すると、最高のポップ/ロック・ミュージックが誕生する。素晴らしい演奏技術と絹のように滑らかなヴォーカルをパッケージにした彼らは、メンバーそれぞれが楽器を持つことで、バックストリート・ボーイズよりもむしろビートルズに近いといえよう。だが確実にその双方から影響を受けてはいる。ベン・ブレッドソー、“J”ホーン、マイケル・ジョンソン、パトリック・キングJr.、マーク・テレンジの5人は、1999年の夏にフロリダのオーランドでオリジナルのアカペラ・ソングを歌い始めた。地元のファンたちを着実に増やすことに成功した彼らは、オーランドのハウス・オブ・ブルーズで行った初めてのコンサートでチケットをソールド・アウトさせる。そして2000年の秋に、彼らの才能に感嘆したオーランドの音楽業界の大物、ルイスJ.パールマンとの契約に至り、翌年になると再結成したモンキーズのツアーにゲストとして4ヶ月間同行。6月から8月にかけては、彼らのファースト・シングルのCD-Rヴァージョンを販売したクレアズ・アクセサリーズ(アメリカのアクセサリー・ショップ)の国内プロモーションに参加し、アメリカ中のショップに姿を見せた。そして8月にはカタログや広告、ラジオなどで彼らをフィーチャーしたサックス・グループの販売キャンペーンでバック・トゥ・スクール・ツアーをも敢行。そしてスティーヴ・キプナー(ジーニー・イン・ア・ボトル、ザ・ハーデスト・シング)がソングライティングを担当し、アリ・ディーがプロデュースしたファースト・シングル「プット・ユア・アームズ・アラウンド・ミー」は、9月にRIAAによってゴールド・ディスクに認定され、最終的には世界中で100万枚を超えるセールスを記録したのだ。秋になるとミッシェル・ブランチ、リル・ロメオ、ニヴェアらと行ったABCファミリー・チャンネルのコンサートも放映され、その冬行った東南アジア・ツアーでも何千人ものファンたちに大歓迎を受ける。そしてとうとう翌年の二つのプロム(ダンス・パーティ)関係のプロモーションで、アメリカ国内でも注目を浴びるようになった。そのひとつはアメリカ空軍らと共に行った雑誌Perfect Promのプロモーションであり、もうひとつはドレス・メーカーFavianaの雑誌広告で、それはインターネットやイン・ストアでも披露されたのだ。2002年の殆どをヨーロッパ・ツアーで過ごしたナチュラルは、GSAで3枚のトップ10シングルを生み出し、アルバム「キープ・イット・ナチュラル」は、9月にドイツのアルバム・チャートで第2位で登場した。彼らはドイツではラジオやTVで欠かすことのできないグループであり、それはアジアでも他のヨーロッパの国々でもイギリスでも同じことである。2002年のキープ・イット・ナチュラル・ツアーは、ドイツではすべての場所でソールド・アウトとなっているのだ。そして彼らは2002年の冬にはNBCのToday’s Show(リポーター、ビリー・ブッシュ)や、ヘラルド・スクエアにあるメイシーズのサンクス・ギヴィング・パレード、Jenny Jones Christmas episodeや、ビージーズのヒット曲をメドレーで演奏したABCのディスコ・ボールTVスペシャルなど、アメリカ国内でもTVに露出するようになった。特にディスコ・ボールはABCやVH1では何度も映像が流されている。

 2003年の前半期には、日本や東南アジア、ヨーロッパなどでプロモーション活動やパフォーマンスを行い、日本ではアルバムは第5位でデビューを飾った(アメリカのグループにしては異例ともいえる)。その間バンドは、2004年の第1四半期に発売予定のセカンド・アルバムのための楽曲製作と新曲のレコーディングも行っている。今、背後に国際的なサクセスを携えながら、ナチュラルは新曲と共に戻ってくる。シングル「ワット・イフ」は、Nina Ossoff、Jodi Marr、Richie Supaというライティング・チームが製作したエモーショナルでパワフルなバラードだ。また、セカンドシングル「レット・ミー・ジャスト・フライ」はアレサ・フランクリン、テンプテーションズ、アース・ウィンド&ファイアーといった大御所アーティストから最近ではLIBERTY X等UKのポップ・アクトを手掛けている英ヒットメーカーのソングライター/プロデューサー、 アラン・ジャクソンが手掛けており、更にバンド・テイストを強くした2004年型NATURALを象徴する、歌えるロック・チューンだ。その他にも、彼らの先輩的存在であるバックストリート・ボーイズのケヴィンが共作をしているドラマティックな展開が印象的な「ストレンジ」、そしてハウイーDが共作をしている、ノスタルジックな旋律が印象的な「ワン・デイ・トゥー・レイト」等、音楽的にも幅の広がりを見せた彼らの成長ぶりが伺える内容になっている。エグゼクティヴ・プロデューサーはルイス・J.パールマンが務め、JMRSプロダクションのRichie SupaとJohn Merchantがプロデュースを担当している。
●J(ジェイ) [Josh Horn]
(79年10月7日)

フロリダ州 ターポン・スプリングス



幼い頃から音楽に夢中だったJは、5歳でピアノ、11歳でトランペットを始めた。ただし14歳でシアターのステージに立つようになるまで、彼はラジオから流れる曲を口ずさんだり、シャワーを浴びながら歌声を上げたり、ハミングすることさえなかったという。Jは俳優や音楽ディレクターとして、30以上の演劇作品に次々と登場もしている。彼は熟練したピアニストであり、クラシカリーに訓練されたヴォーカリストで、ディズニーやユニヴァーサル・スタジオといったエンターテイメントの世界で仕事をしてきた。アニメ好きで(特にスクービー・ドゥー)、FOXのシンプソンズでのミルハウスの歌声が大好きだという。

(Plays:Keyboard)
●マーク  [Marc Terenzi]
(78年6月27日)

マサチューセッツ州 ネイティック



マークは、両親のサポートを受け、7歳の頃から母の教会でピアノの練習を始める。また、誰も教えてくれる人はいなかったが、歌を聴いて自己流に練習していた。クリスマスに父からプレゼントされたギターも同じようなやり方で学び、その後自己流にソプラノ・サックスと歌うことも学ぶ。12歳でボストンのTVショー、「スタジオA.T.V.」に出演。大学の聖歌隊のリードシンガーとして世界中を旅行した後は、32以上のステージでパフォーマンスを続けた。そんなマークは音楽、モデル、芝居で忙しく、最近ではFOXのアニメ、シンプソンズのネルソンの歌声でフィーチャーされている。

(Plays:Guitar)
●パトリック [Patrik King, Jr.]
(80年7月22日)

フロリダ州 オーランド



並外れた才能を持つミュージシャン/ダンサーであるパトリックは、人前でのパフォーマンスを15年間も行っているベテランで、さらにギター、キーボード、ヴァイオリン、チェロ、フレンチ・ホーンを演奏することができる。国内のダンス大会では多数の賞やスカラーシップを獲得し、NBAのハーフタイム・ショーやディズニーのスター・サーチ、The Maury Povich Show、The Bozo Showなどでパフォーマンスを披露。休みの日は映画を見たり食事に行くのが好きだが、一番のお気に入りはボートだという。

(Plays:Guitar)
●ベン [Ben Bledsoe]
(82年5月11日)

カリフォルニア州 プレザントヒル



11歳で初めて市民劇場と大学劇場で歌い始め、12歳になるとコマーシャルの世界にも登場し(マクドナルド、ディズニー、セガ、アメリカン・エクスプレス、シー・ワールド、パートナーシップ・フォー・ア・ドラッグ・フリー・アメリカ、ケンタッキー・フライド・チキン、ウェット&ワイルドなど)、TVや映画にも出演。スクリーン・アクターズ・ギルド(SAG)のメンバーとなり、ジャンボ・スポーツ、スケッチャーズ、ディズニーなどのモデルを務めている。ナチュラルでの担当は、エレクトリック・ベース、アップライト・ベース、サックス。

(Plays:Bass)
●マイケル
Naturalの一番若いメンバーであるマイケルは、後に彼をプロフェッショナル・ダンサーへと導くダンス・レッスンを4歳で始めた。ヴォイス・トレーニングを始めたのは8歳の頃で、その結果ミュージカルの世界に足を踏み込む。13歳のときにMr.ダンス・オブ・フロリダのジュニア部門と、ティーン・ダンサー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを獲得した経緯を持つ。

(Plays:Drums)