ルーベン・スタッダード
アラバマ州バーミンハム出身。3歳という幼さで共に教師だった両親が運営に携わる教会の聖歌隊に参加、本格的なヴォーカル・レッスンを受ける。「家であらゆる音楽を聴いて育ったんだ・・・両親はもの凄い数のアルバムを持っててね、特に母親がダニー・ハザウェイをよく聴いていたのを覚えてる、ゴスペルもよく聴いたし。」高校時代はアメフトのオフェンスライン選手として活躍、奨学金を受けて名門=Alabama A&M Universityに進学するが、ちょうどその頃自分の中で音楽が大きな部分を占めている事に気づいたルーベンは声楽を専攻、本格的にシンガーとしての道を歩み始めた。2000年には大学を中退、「シンガーになるという目標に向けて、自分自身に5年間という時間を与える」事を決意。地元のジャズ/ソウルバンド=Just A Few Catsに加入、ローカル・クラブやライヴを中心に活動をスタートした。そんなある日、グループの女性メンバーがナッシュビルで開催される『アメリカン・アイドル・シーズン2』の地方予選に参加するにあたって、ルーベンにオーディションに同行してくれないかと依頼。「ただ会場に一緒に来てほしい、ひとりぼっちは嫌だからっていう話だったんだ」、そんな成り行きでオーディション会場に足を運ぶことに。「別に損することもないし」と自身もオーディションにエントリーすることを決意、見事地方予選を勝ち抜いた。その後、数週間に渡る激戦オーディションが続くなか、ルーベンは「Superstar」(ザ・カーペンターズがオリジナル、その後ルーサー・ヴァンドロスがカヴァーしたヴァージョンも有名。アルバムにも収録)、「A Whole New World」(ご存知ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベルによるディズニー映画のテーマ曲)など、大物シンガー=グラディス・ナイトに“ヴェルヴェット・テディ・ベア”と名づけられる程恵まれた声質を生かし、美しいバラードを数多く披露。加えて憎めない笑顔とマイペースなキャラクターが全米の視聴者を魅了、見事優勝を勝ち取った。故郷アラバマ州に強い誇りを持つルーベンは番組放送中、アラバマ州のエリア・コード(郵便番号)である「205」のナンバーをプリントしたTシャツを常に着用。巷で海賊版Tシャツが飛ぶように売れたというエピソードもある。