ジャッキー・エヴァンコ

ジャッキー・エヴァンコ バイオグラフィ


 すべては、アンドリュー・ロイド・ウェバーの映画「オペラ座の怪人」の曲に心を打たれ、心に情熱の火を灯すようになったジャッキー・エヴァンコが、「オペラ座の怪人」の曲を歌ってYouTubeにビデオを投稿し始めたことから始まりました。YouTubeのビデオが評判になってほどなくして、ジャッキーは「天使の糧(パン)Panis Angelicus」のビデオをNBCに送り、圧倒的な反響を得てNBCのバラエティー・ショー「アメリカズ・ゴット・タレント」(AGT)の第5シーズンのYouTubeスペシャル・エピソードに出演が決まりました。
 「アメリカズ・ゴット・タレント」(AGT)でのジャッキーのパフォーマンスは、観衆と審査員に衝撃を与えました。10才の女の子があのような完全で美しい、ソプラノの声を出すことが出来たので全員が驚愕したのです。次のパフォーマンスの際、審査員はジャッキーに即興でメロディを歌うよう頼み、ジャッキーは完璧に歌ってのけました。「アメリカズ・ゴット・タレント」の観衆がひれ伏したのは彼女の音楽の才能や若さのせいばかりではなく、ジャッキーの存在感や落ち着いた身のこなし、魅力によるのでした。審査員のピアズ・モーガンは、説明しました。「あなたは、全てを持っています。」ピッツバーグ出身の衝撃的な声をもつ若いソプラノは、AGTで2位を獲得して、すぐにコロンビア・レコードとレコーディング契約を結び、音楽キャリアをスタートさせました。彼女を有名にしたショーの出演以来、ジャッキーは「リアリティ・ショー・シンガー」として、クラシカル・クロスオーバー・ジャンルの中で地位を確立させました。名声を得てから短い期間で彼女独特の、素晴らしい、ソプラノの声は何百万ものファンを獲得し、彼女のアルバムは音楽チャートを席捲しました。
2014年7月に、14才のジャッキーは、サード・アルバム「アウェイクニング~めざめ」をリリースし、前2作同様、ビルボードのクラシック・チャートで1位に輝きました。翌15年にプロモーション・ツアーを行った結果、「アウェイクニング~めざめ」はビルボードの年間クラシック・チャートで3位を獲得、同クラシック・アルバム・アーティストのチャートでも5位に選ばれました。また、アメリカのゴシップ誌「Just Jared Jr.」が選ぶ、「2015年のミュージック・チャート・トップ25」にランク・イン。2015年もジャッキーは新しい音楽と目を引くパフォーマンスを披露し、大活躍の年となりました。大好きな映画『ハンガー・ゲーム』の主題歌「セイフ・アンド・サウンド」を自由に解釈・アレンジしてリリース。また、11月には米国を訪問したローマ法王のために「星に願いを」を歌い、YouTubeを通じて高い評価を得ました。
 「彼女は天才だ。天才は常識を打ち破る」。2011年10月に彼女の故郷で行われたコンサートで超満員の聴衆の前でパフォーマンスを行う当時11才のジャッキーを見た、地元のスポーツ紙「Pittsburgh Post-Gazette」の音楽評論家アンドリュー・ダッケンブロッドは感嘆の声をあげました。 「プッチーニもポップスもどちらも歌いこなすジャッキーの歌声は全ての観客を虜にし、彼女は『クロスオーバー・クラシック』というジャンルを代表するパフォーマーの1人になった」 

 ジャッキーは10才の頃からディッド・フォスターといった世界的音楽プロデューサーやロバート・レッドフォードのような映画俳優・監督の支持を得てきました。ビルボード誌は、2011年に20才以下の音楽業界で影響力を持つアーティストの一人にジャッキーを選びました。2012年にも彼女の「ドラマチックで悲哀のこもった歌声が人々の心を揺さぶり、年齢がひと回りもふた回りも上の人たちを涙させる力を兼ね備えていること」が理由で再度選出されました。彼女の謙虚な態度と礼儀正しさは称賛され、「The National League of Junior Cotillionsジュニア・コティヨン・ナショナル・リーグ」では、2011年のベスト・マナー・ピープルの10人に選ばれました。

 ジャッキーのデビューEP「オー・ホーリー・ナイト」は、2010年11月に発売され、デビューにして年間ベストセラー1位を記録、売上も100万枚を超え、プラチナ・ディスク認定を受けました。2011年6月に、オペラのアリアやショーの中の楽曲やポップスのスタンダードなどを収録した、デビュー・アルバム「ドリーム・ウィズ・ミー」をリリースしました。全米ビルボード・チャート2位を記録、4週間後にはゴールド・ディスクを獲得しました。また、2011年11月にリリースされたクリスマス・アルバム「Heavenly Christmas」は、ホリディ・アルバムのベストセラー、アルバム・オブ・ザ・イヤーの1つに選ばれました。
 ジャッキーはアメリカの人気番組ザ・オプラ・ウィンフリー・ショー・シリーズの番組フィナーレを含む多くのイベントに参加し、ワシントンD.C.でのナショナル・クリスマス・ツリーの点灯式で行ったパフォーマンスはオバマ大統領夫妻を感激させました。その2カ月後にジャッキーは大統領朝食会に招かれ、オバマ大統領と議会のリーダーたちのためにパフォーマンスを行いました。
 2012年初頭、ジャッキーはサンクトペテルスブルグ経済フォーラムのオープニング・イベントで10万人の聴衆の前でパフォーマンスするためにロシアへ旅立ちました。ジャッキーはアメリカ合衆国を代表して、2人のオペラ・スター、ロシアのディミトリー・ホロストフスキーと韓国のスミ・ジョーと一緒に歌うという名誉を得ました。 ジャッキー人気は日本にもおよび、東京フィルハーモニー交響楽団と共に行った演奏会はソールド・アウトになるほどでした。
 当然、彼女のアメリカ公演もソールド・アウトが続き、その模様はPBSのグレート・パフォーマンス・シリーズ放映のため収録され、ジャッキーの最初のPBSスペシャルはPBS史上、最も多くの賛同者と寄付が集まった番組の一つとなりました。2011年の後半「ドリーム・ウィズ・ミー・イン・コンサート」が放映され、PBSではその年最も放送された番組の一つとなり、ファンの獲得に一役買いました。
 彼女は、2012年にもグレート・パフォーマンス・シリーズのために再度公演に立つようオファーを受けました。「ジャッキー・エヴァンコ:ミュージック・オブ・ザ・ムービーズ」と題されたそのショーでジャッキーは「南太平洋」(魅惑の宵)、「タイタニック」(マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン)」「ニュー・シナマ・パラダイス」など、多彩な映画から有名なメロディを歌いました。PBS放映をフォローする形で2012年10月には3枚目のスタジオ・アルバム「SONGS~銀幕を彩る名曲たち」をリリースし、ビルボードのクラシカック・チャートで1位を獲得。2012年には女優とモデル業にも取り組むことを決めたため、多忙を極めることになりました。まず、映画「ランナウェイ/逃亡者The Company You Keep」で銀幕デビューを飾りました。ジャッキーは映画製作者ロバート・レッドフォードにより、2013年4月に公開されたこのスリラー映画の中で彼の娘役に抜擢されました。「レッドフォードさんが私を彼の映画にキャスティングをしてくださり、とても嬉しいです。彼をはじめとする素晴らしい俳優陣から演技を学ぶ機会を得て、とても興奮しています」と、ジャッキーは言います。出演者はスーザン・サランドン、シャイア・ラブーフ、アナ・ケンドリック、テレンス・ハワード、ニック・ノルティ、スタンリー・トゥッチなどスター揃いのキャストです。

 スクリーンを離れたところでは、GUESSのオーナー、ポール・マルシアーノから2012年秋のGUESS子供服キャンペーンのモデルとして選ばれました。 「たくさんの旅をして女優業をがんばり、GUESSの素敵な服を着てモデルとしてポーズを取ったりと様々なことに挑戦するのはものすごく楽しかったけれど、やっぱり一好きなのは歌うことだと分かったわ」とジャッキーは打ち明けます。
 2013年3月には、ジャッキーは、ラスべガスでシルク・ドゥ・ソレイユ前代未聞のショー「One Night for One Drop」でパフォーマンスをしました。この「シルク・ドゥ・ソレイユ・ショー」は200人のパフォーマーが一度に動くため、初めて他の劇場は閉鎖しました。ジャッキーは息をのむような水と空中ショーにスペシャル・ゲストとして参加しました。
 2016年、ジャッキーは16才を迎え、11月にクリスマス・アルバム「Someday at Christmas」をリリースしました。
 2017年1月には、米国大統領就任式で国歌を斉唱し全世界の注目を集めました。そして、待望のニュー・アルバム『トゥー・ハーツ』を4月にリリースします。

 

 そして、彼女の旅は続きます・・・