グレッグ・グラフィン
06年のPUNKSPRINGフェスでも大トリを飾ったバッド・レリジョンのヴォーカリスト、グレッグ・グラフィン。
人類学や地質学を専攻し、古生物学は博士号を取得するという一面をもつパンク界の才物が、
バッド・レリジョンのアルバム「プロセス・オヴ・ビリーフ」セッション中に、(メンバーでもあり、レーベル・オーナーでもある)ブレット・ガーヴィッツの発案でたった7日間で制作されたという2ndソロ・アルバム。
グレッグ・グラフィンのルーツを紐解くオールドタイム・ミュージック11編。


<文:松山晋也>
アンタイ設立者のブレット・ガーヴィッツと共にバッド・レリジョンを牽引するヴォーカリスト/ソングライター。
アンタイの姿勢がバッド・レリジョンというバンドの懐の深さの象徴であるように、
グラフィンのソロ・ワークスもまた、バッド・レリジョンが「バンク」の一言ではとてもくくれない豊饒さを抱えていることの格好の証となっている。
2ndアルバム『コールド・アズ・ザ・クレイ』で展開されるのは、グラフィンが幼少時に接し、ずっと心の中で反芻
してきたアメリカン・オールドタイミー・ミュージックである。
これを聴けば、米オルタナティヴ・ロックと伝統音楽が実は地続きであり、拠って立つ精神は、ほとんど同じであることをがわかるはず。