初の単独来日公演ライヴ・レポート公開!
圧倒的な歌唱力と存在感でバンドを率いるフロントマンのポール・ジェーンウェイを中心とした米アラバマ出身のソウル/ファンク・バンド、セント・ポール&ザ・ブロークン・ボーンズ。2012年のデビュー直後から、アラバマ・シェイクスのベン・タナーが大絶賛する等、アメリカのソウル/ファンク・シーンにおいて急速に頭角を現し、コーチェラ・フェスティバルなどの大型フェスへの出演を経て、今や人気・実力と共に不動の地位を獲得しているこの若き8人組が、最新アルバム『ヤング・シック・カメリア』を引っ提げ、待望の初来日公演ツアーを開催しました。昨日(4/16)の東京/ビルボードライブ東京では、来日を待ちわびたファンが会場を埋め尽くし、バンドは最新アルバムからはもちろん、「Call Me」や「Broken Bones & Pocket Change」などの代表曲など、新旧織り交ぜたパワフルなセットを披露。初パフォーマンスとなった日本で、会場は鳴り止まない大歓声と熱狂の連続となりました。
●『ヤング・シック・カメリア』再生・購入リンク:
https://lnk.to/YoungSickCamelliaAW
<セント・ポール&ザ・ブロークン・ボーンズ: 来日公演ライヴ・レポート>
2019年4月16日(火)
ビルボードライブ東京
圧倒的な歌唱力を持つセント・ポールことポール・ジーンウェイ率いるアラバマ州バーミングハムの8人組ソウル・ロック・バンド、セント・ポール&ザ・ブロークン・ボーンズが初来日を実現させ、4月16日(火)、六本木にあるビルボードライブ東京で熱演を繰り広げた。その模様をお伝えする。
キラキラと光るモールを織り込んだ黒いマントを羽織ったポールとホーン・セクションを含む楽器隊がステージに登場。ポールが手拍子を求めるよりも早く観客が“待ってました!”とばかりに手を叩き、バンドを歓迎する中、演奏は軽やかなソウル・ナンバー、「LivWithOutU」でスタート。ポールの伸びやかなファルセットが吹き抜けになった会場いっぱいに響き渡る。そこからたっぷり75分、この日、バンドが演奏したのは、今月、日本でリリースされた3rdアルバム『Young Sick Camellia』の収録曲に14年リリースの1stアルバム『Half The City』と16年リリースの『Sea of Noise』の収録曲を加えた、ベスト選曲と言える全11曲。
太っちょのポールが体を揺らして、おちゃめなキャラをアピールした「Like A Mighty River」。そのポールが高ぶる感情を抑えきれずにステージに跪き、そして転げながら歌い上げたバラードの「Grass Is Greener」。往年のビー・ジーズを連想させるディスコ・サウンドに加え、サックス奏者とトロンボーン奏者がソロを応酬しているところに他のメンバーも加わり、ぐぐっと熱を上げたインプロビゼーションが客席をさらに盛り上げた「GotItBad」。
そして、曲に込めた思いに感極まったポールが涙ぐんだ(ように見えた)バラードの「Bruised Fruit」で本編を締めくくったバンドはアンコールを求める観客の声に応え、再登場。教会風のオルガンと語り風の歌が印象的なバラード「Sanctify」からアップテンポの「Call Me」につなげ、それまで座っていた観客が立ち上がり、体を揺らしながら手拍子を始めると、ポールは客席に降りてきて、観客とハイタッチ!
歓声を上げ、さらに盛り上がる客席に気を良くしたのか、“One more song!”とポールはキラー・バラード「Broken Bones & Pocket Change」を歌いながら、再び客席に降りてきて、観客とまたハイタッチを交わすと、今度は階段を2階席に上がっていき、そこで渾身の熱唱を披露。彼らがなぜ全米屈指のライヴ・バンドと謳われるのか? その面目躍如とも言えるガッツあふれる熱演に、総立ちの観客たちが満面の笑みを浮かべながら拍手喝采を送る光景が、その理由を物語っていたのだった。
(フォトクレジット: Masanori Naruse 文: 山口智男)
ポール・ジェーンウェイとベースのジェシー・フィリップスの2人を中心に8 ピース・バンドとして2012年に結成されたセント・ポール&ザ・ブロークン・ボーンズは、同年に自主制作EPとライヴ・アルバムをリリースしたところ、その本格的な60s/70sサザン・ソウル・サウンドとメンバー全員20代の白人というギャップで大注目を浴び、アラバマ・シェイクスのメンバーでキーボード奏者のベン・タナーが大絶賛。そのベン・タナーをプロデューサーに迎え、2014年にデビューアルバム『ハーフ・ザ・シティー』をリリース。耳の肥えたメディアやリスナーからの支持を集め、全米チャート最高56位を獲得。翌2015年にはコーチェラ・フェスティバル、2016年にはグラストンベリー・フェスティバルなど世界的音楽フェスに出演し、ライヴ・バンドとして欧米で高い評価を獲得してきました。続くセカンド・アルバム『シー・オブ・ノイズ』でメジャー進出を果たした彼らは、2018年に3作目となる『ヤング・シック・カメリア』をリリース。同作ではシーロー・グリーンやアリシア・キーズを手掛けるプロデューサー=ジャック・スプラッシュと共に、これまでのソウル・テイストを残しつつ更に洗練された新たなサウンドを聴かせています。
|リリース情報|
St. Paul & The Broken Bones|セント・ポール & ザ・ブロークン・ボーンズ
『Young Sick Camellia|ヤング・シック・カメリア』
<国内盤CD(全15曲)>
発売中
国内盤ボーナス・トラック収録
2,400円+税 / SICP-6085 / 歌詞・対訳・解説付
トラックリスト
01. Cumulus pt.1|キュムラス pt.1
02. Convex|コンヴェックス
03. GotItBad|ゴットイットバッド
04. NASA|NASA
05. Mature pt.2|マチュア pt.2
06. Apollo|アポロ
07. Mr. Invisible|Mr.インヴィジブル
08. Hurricanes|ハリケーンズ
09. Dissipating pt.3|ディシペイティング pt.3
10. LivWithoutU|リヴウィズアウトユー
11. Concave|コンケイヴ
12. CaveFlora pt.1|ケイヴフローラ pt.1
13. Bruised Fruit|ブルーズド・フルーツ
国内盤ボーナス・トラック
14. GotItBad (Live)|ゴットイットバッド(ライヴ)
15. Flow With It (You Got Me Feeling Like) (Live)|フロー・ウィズ・イット(ユー・ガット・ミー・フィーリング・ライク) (ライヴ)
<輸入盤CD(全13曲)>
発売中
<デジタル・アルバム(日本バージョン/全15曲)>
発売中 (2019年4月3日)
再生・購入リンク:
https://lnk.to/YoungSickCamelliaAW
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。
|関連サイト|
●海外公式サイト:
http://stpaulandthebrokenbones.com/