ピッグバッグ
ピッグバッグ
1980年代初頭に人気を集めた英国のニュー・ウェイヴ・グループ。元ポップ・グループのベーシスト、サイモン・アンダーウッドを中心に結成され,最初は友人のオリー・モーア(サックス、クラリネット)とジャム・セッションを繰り返していたが,そこへ若手のミュージシャンが加わって、ピッグバッグとしての活動をスタート。カンやフェラ・クティ、ジェームス・ブラウン、マイルス・デイヴィスなどに影響された、自由奔放なセッションを下敷きにしたファンキーなサウンドで人気を集めた彼らが1982年にリリースした衝撃のデビュー・アルバムがこの『ドクター・ヘッケル・アンド・ミスター・ジャイヴ』。このなかから「サニー・デイ」(英53位)、「ゲッティング・アップ」(英61位)、「パパのニュー・ピッグバッグ」(英3位)の順にシングルがイギリスで大ヒット。とくに「パパのニュー・ピッグバッグ」は、日本でもテレビCMで使われたこともあり、日本でも注目を集めた。ちなみに、このアルバム自体も、全英チャートで最高18位まで上昇する大ヒットを記録している。リップ・リグ+パニック、Maximum Joyなど、母体となったポップ・グループから派生したグループのなかで一番成功したのがこのピッグバッグで、すでにクラブ・クラシックとなっている「パパのニュー・ピッグバッグ」は、いまなお若手DJやクラブ・マニアのあいだで人気が高い名曲。このアルバム自体も,強烈なラテン/ファンク/ジャズ・グルーヴの名盤として、若手DJやクラブ・マニアのあいだでカルト的な人気を集めている傑作です。ちなみに、ピッグバッグの活動自体は短命に終わり,解散後に中心メンバーだったサイモン・アンダーウッドは、アンジェラというヴォーカルを迎えて結成した“INSTINCT”というバンドを結成して、ZTTレーベル(元バグルズのトレヴァー・ホーンが設立した革新的なレーベル)からデビューしています。