五嶋 みどり
1982年、ニューヨーク・フィルとの共演でデビュー。以来、指揮者ではバーンスタイン、アバド、メータ、小澤、ラトル、ヤンソンス、器楽奏者ではスターン、ズッカーマン、ヨーヨー・マ、オーケストラではベルリン・フィル、ウィーン・フィル、パリ管、コンセルトヘボウ管をはじめとする多くの著名な音楽家との共演を重ね、室内楽にも力を注ぎ、幅広い演奏活動を続けている。

年間70回以上の演奏活動に加えて、コミュニティー・エンゲージメント活動(地域密着型の社会貢献活動)にも積極的に取り組み、1992年ニューヨークに非営利団体「Midori&Friends」を、同時に東京に「みどり教育財団東京支部」を設立。2002年からは、NPO法人「ミュージック・シェアリング」として、「みどり教育財団」の活動を引き継ぎ、2006年からはアジア圏でもICEP(インターナショナル・コミュニティー・エンゲージメント・プログラム)を展開している。その他にも、米国ではPiP (パートナーズ・イン・パフォーマンス)、ORP(オーケストラ・レジデンシー・プログラム)、URP(ユニバーシティー・レジデンシー・プログラム)など、目的に合わせてさまざまなプロジェクトを企画、団体を組織するなど、常にコミュニティーを意識したみどりの音楽活動は、多くの音楽家に影響を与え、社会的に支持を得ている。

2004年、南カリフォルニア大学(USC)ソーントン音楽学校の「ハイフェッツ・チェアー」に就任、2007年より弦楽学部長を務める。2006年には学内にコミュニティー・エンゲージメント・センターを開設し、通常のコンサートホールでのコンサート活動だけでなく、より多くの人々に幅広く音楽を届けようとする若い音楽家たちのリサーチ/トレーニングをサポートしている。その他にも世界各地でマスタークラスを開くなど、後進の指導にも余念がない。

使用楽器はガルネリ・デルジェス「エクス・フーベルマン」(1734年作)で、社団法人林原共済会より終身貸与されている。

CDはソニー・クラシカルよりリリース。趣味は読書、観劇。

2007年9月より国連平和大使に就任。

(2009年4月現在)