MFSB
そもそもM.F.S.B.とは「マザー、ファーザー、シスター、ブラザー」の略。



“兄弟愛”を謳ったネーミングであり、白人/黒人/プエルトリカン/チャイニーズと人種が入り混じったこの集団を表す最良のキャッチフレーズとなった。ファンキーなリズム・セクションと華麗なるオーケストレーション、それらを最大限に活かす魔術的なアレンジメント、すべてが繊維に溶け合い、この世のものとは思えないゴージャスな音世界が形成される。



の社歌とでもいうべき「T.S.O.P.(The Sound Of Philadelphia)は、人気テレビ番組『ソウル・トレイン』のテーマ曲となり、大ヒットを記録。同時に彼らの名を全国に知らしめ、ジャンルを越えた多くのアーティストが“フィリー詣で”にやって来るようになった。



70年代後半になると、ほとんどのメンバーがサルソウル・オーケストラに移り、ここでも多くのヒット曲に貢献。彼らの絶大なる影響は、同時代的には白人AORサウンドに、そして現在でもハウス・ミュージックの中に見受けられる。