ザ・ヴァクシーンズ

2010年6月結成、ロンドン拠点の4人組。フロントマンのジャスティン・ヤングはかつて、2010年度NMEクール・リスト1位になったローラ・マーリングや2011年グラミー賞にもノミネートされたマムフォード&サンズらの出自でもあるロンドン・フォーク・シーンという名義で活動していたソロ・アーティストで、マムフォード&サンズのメンバーらと同じフラットに住んでいた。周囲が有名になっていく中、強い挫折を感じた彼は2009年末ころ、よりプロフェッショナルに、よりクリエイティヴになることを固く決意。共通の友人を通じてまずはギタリストのフレディー・カァワン(ザ・ホラーズのベーシスト、トム“トメシー・ファース”カァワンの弟)に出会う。やがてドラムのピート・ロバートソンと、以前ビョークの息子とバンドを組んでいたこともあるアイスランド人ベーシスト、アーニー・ヒョーパーが参加して現在のラインナップとなった。UKの長寿音楽TV番組『Later With Jools Holland』(BBC)に、シングルを含む一切のリリースを前にしてTVに登場した初めてのバンドとしても注目されている。

 

2010年夏に、バンドは最初のデモ・トラック『If You Wanna』を完成させその音源をウェブに上げると、BBCの著名DJゼイン・ロウが“世界でもっともホットなトラック~Hottest Record In The World”と讃えた。バンドの噂はたちまち広まり、同年9~11月にはレイチェスターを皮切りにUKツアーを行うが地元ロンドンをはじめ数百人キャパシティの会場にてソールド・アウトを連発した。英CLASH誌は、「ファンタスティックで爽快でひたすらエキサイティングなショウ」と絶賛。11/29にはUKでインディ・レーベルMarshall Tellerからシングル『Wreckin’Bar/Blow It Up』をリリースし英Q誌で「今日の曲/track of the day」に選ばれる。

 

2011年、デビュー・アルバム『ワット・ディジュー・エクスペクト・フロム・ザ・ヴァクシーンズ?』をリリースし、全英チャート4位を獲得。2011年で最も売れたデビュー・アルバムとなり、NMEアワード新人賞獲得するなど輝かしいデビューを飾る。2012年、2ndアルバム『カム・オブ・エイジ』を発表。遂に念願の全英チャート1を獲得。2013年、3rdアルバム『イングリッシュ・グラフィティ』を発表。フレイミング・リップスやMGMTを手掛けた名プロデューサー、デイヴ・フリッドマンを迎え、シンセやピアノ・サウンドを大胆に導入した意欲作として大きな話題となる。全英チャート2位を獲得。2018年、4thアルバム『コンバット・スポーツ』を発表。前作から一転して、原点回帰を思わせるド直球のギターロック・サウンドにカムバックし、大傑作との呼び声が高い。全英チャート4位を獲得。これまでのトータル・レコード・セールスは全世界で100万枚以上を誇り、ローリング・ストーンズやアークティック・モンキーズのツアーに帯同するなど、名実ともに英国を代表するロック・バンドとしての地位を築いている。これまでに、<フジロックフェスティバル ’11><サマーソニック2012>、2012年と2013年に単独公演を開催し、計4度来日を経験している。