サンタナ

1947年7月、メキシコ出身。マリアッチのヴァイオリニストだった父の影響で5歳でヴァイオリンを、8歳でギターを弾き始める。サンフランシスコに移住し、1966年にバンド “サンタナ・ブルース・バンド”を結成。1969年に“サンタナ”としてデビュー、同年ウッドストック・フェスティヴァルに出演。サンフランシスコ以外ではほぼ無名の新人ながら衝撃的なパフォーマンスで大観衆を魅了し、一気に全米で人気を獲得する。デビュー・アルバム『サンタナ』が全米チャート4位、1970年の2ndアルバム『アブラクサス』(邦題『天の守護神』)が全米チャート1位、シングル「ブラック・マジック・ウーマン」が全米チャート4位と大ヒットを記録、サンタナの初期代表作となる。続く1971年の3rdアルバム『サンタナⅢ』も全米1位を記録。1976年の7thアルバム『アミーゴ』収録の『哀愁のヨーロッパ』はサンタナの“官能的なギター”を決定づけた名曲として特に日本で高い人気を誇る。1987年にソロ名義で発表したアルバム『ブルース・フォー・サルバドール』(邦題『サルバドールにブルースを』)で1989年グラミー賞「最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス」を受賞、グラミーの栄冠に初めて輝く。様々なアーティストとコラボレーションした1999年の18thアルバム『スーパーナチュラル』が特大のブレイク、マッチボックス・トゥウェンティのロブ・トーマス(Vo)をフィーチャーしたサンタナ初の全米No1ヒット・シングル「スムーズ」はビルボード12週連続1位、アルバムも同じく12週連続1位という驚異的な成功を収める。続くシングル「マリア・マリア」も10週連続1位を記録し、2枚のシングルで全米チャート1位の座を約半年間独占するという空前絶後の快挙を成し遂げて迎えた2000年のグラミー賞では、最高の栄誉である「最優秀アルバム賞」 「最優秀楽曲賞」含む全9部門で受賞。『スーパーナチュラル』1作品で約3,000万枚とキャリア史上最高のセールスを記録する。

サンタナ全作品の累計セールスは1億枚以上。1998年に「ロックの殿堂」入り。2003年のローリング・ストーン誌が選ぶ「史上最も偉大なギタリスト100」で15位に選出。2013年に「ケネディ・センター名誉賞」を受賞。サンタナの1973年初来日公演を収録したライヴ・アルバム『ロータスの伝説』の“22面体ジャケット”(デザイン:横尾忠則/田島照久)は“最多面数を持つアナログLPジャケット”としてギネス世界記録に認定された。