クリスチャン・ヤルヴィ

クリスチャン・ヤルヴィ

 1972年6月13日、エストニアのタリン生まれの指揮者。そのフレッシュなアイデアとカリスマ性、卓越したテクニックで、クラシック音楽の境界線を押し広げているユニークな音楽的個性の持ち主。ヤルヴィは、古典派から近代にいたる伝統的なレパートリーを軸に、同時代音楽への積極的なかかわりを通じて、クラシック音楽界に新しい息吹をもたらしている。

 指揮者ネーメ・ヤルヴィの末っ子で、兄に指揮者のパーヴォ、姉にフルート奏者のマーリカを持つ。7歳で渡米し、ニューヨークのマンハッタン音楽学校でピアノを、ミシガン大学で指揮を学ぶ。エサ=ペッカ・サロネンとロサンジェルス・フィルのアシスタントとして指揮活動を開始し、ウメオのノールランド歌劇場および同交響楽団首席指揮者(2000年~2004年)、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団首席指揮者(2004年~2009年)を経て、現在は、MDRライプツィヒ放送交響楽団音楽監督(2012年~)、グシュタード音楽祭管弦楽団首席指揮者、バルト海フィルハーモニックおよびバルト海ユース・フィルハーモニックの創設者および芸術監督、ニューヨークをベースに活動するアブソリュート・アンサンブルの創設者および芸術監督をつとめている。

これらのポストと並行して、ロンドン交響楽団をはじめ、欧米各地のオーケストラへの客演も多い。2012年10月にはチョン・ミュンフンの代役でベルリン・フィルにデビュー、チャイコフスキーの交響曲第4番を含むプログラムで絶賛された。

 ヤルヴィ一家の例にもれずレコーディングにも積極的で、これまでにHKグルーバー作品集、ブラームス~アッテルベリ編の弦楽六重奏曲とアッテルベリのチェロ協奏曲(BIS)、F.シュミットのオラトリオ「七つの封印の書」、バーンスタイン「ミサ曲」、ライヒ「砂漠の音楽」(Chandos)、ベートーヴェン~マーラー編の交響曲第9番、ハイドン「パリ交響曲集」、メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」(Preiser)、ミハイル・シモニアンと共演したハチャトゥリアンとバーバーのヴァイオリン協奏曲 (DG)、そしてnaïveレーベルでの「クリスチャン・ヤルヴィ・サウンド・プロジェクト」シリーズなど、1枚1枚が個性的な相貌を持つ30枚以上のアルバムをリリース。2010年からはソニー・クラシカルとも契約を結び、アルヴォ・ペルト作品集、MDR響都の初録音となった「カルミナ・ブラーナ」、そしてアブソリュート・アンサンブルとの「Bach Re-invented」の3枚のアルバムが発売されている。

オフィシャル・ホームページ http://www.kristjanjarvi.com/