タッシ
ピーター・ゼルキン

ルドルフ・ゼルキンを父に、アドルフ・ブッシュを祖父に持つ。12歳の時マールボロ音楽祭でデビュー。以来、欧米の音楽界で旺盛な演奏活動を行っているが、1960年代後半には演奏活動を中止してインド、チベット、メキシコなどでの放浪・瞑想を行う。タッシの結成はちょうどこの放浪生活の後のことになる。タッシの方向性を決めるリーダー的存在。



リチャード・ストルツマン

20世紀後半のアメリカが生んだ最大のクラリネット奏者。4人の中では最年長。マールボロ音楽祭に参加しながら自分の今後を模索していた時期にタッシ結成に参加。「タッシがなかったら今の自分はない」とは当時を回顧しての言葉。



フレッド・シェリー

ジュリアードで巨匠レナード・ローズに師事。ベリオ、カーター、メシアン、ブーレーズを始めとする現代作曲家の演奏に積極的に取り組み、彼らとの絆も深い。現在も後進の指導に当たりながら、ロバート・クラフト監修によるストラヴィンスキーとシェーンベルク・チクルスの録音のコーディネート役を引き受けている。



アイダ・カヴァフィアン

4人の中では最年少。トルコのイスタンブールに生まれたアルメニア系のヴァイオリニスト。ジュリアードでイヴァン・ガラミアンに師事。タッシとして活動した時期はフレッド・シェリーと結婚。ボザール・トリオのメンバーにも加わった。現在はリンカーン・センターの室内楽協会を主宰。