ワシントンDC生まれのケニー・ラティモアは1989年、ヴォーカル・グループ=マネキンの一員としてレコード・デビューを果たす。しかしグループは成功せず、その後ソロ転向を決意。1996年にはコロンビアより『Kenny Lattimore』をリリース、「Never Too Busy」「Just What It Takes」などのスマッシュ・ヒットを連発。1997年にリリースしたセカンド・アルバム『Soul Of A Man』からは「For You」が全米、そして全世界で大ヒット。シンガーとしてのステイタスを不動のものにした。2000年にはアリスタに移籍、2001年には『Weekend』をリリースしている。

 一方カリフォルニア出身のシャンテ・ムーアは1992年『Precious』でデビュー以来、1995年の『A Love Supreme』、1999年の『This Moment Is Mine』、2000年の『Exposed』と4枚のアルバムをリリース。「Free」「Old School Lovin’」「Straight Up」などのスーパー・ヒットを持つシャンテは美貌と実力を兼ね備えた稀有な女性シンガーとしてここ日本でも根強いファン層を誇る。



 交際する以前から同業のシンガーとしてお互いに面識はありながらも、その仲が急速に深まるきっかけになったのは元々シャンテの大ファンだったケニーが彼女の全米ツアー公演に観客として足を運んだこと。シャンテの輝くような美しさとライヴ・パフォーマンスの迫力に圧倒され、かつ「今ボーイフレンドがいないの」というシャンテのステージでの発言に「ありえない」と衝撃を受けた(?)ケニーがバック・ステージを突撃訪問、デートに誘ったその日からふたりの仲は急展開。2002年1月1日にジャマイカで極秘挙式、R&B界きってのスーパー・カップルが誕生するに至った。



そして2003年2月、シャンテと共に初のデュエット・アルバム『Things That Lovers Do』をリリース(国内盤発売は同年3月)。アルバム・タイトル曲他計2曲以外はすべてソウル・クラシックのカヴァーでまとめられた作品ながらも、ケニー、シャンテ、それぞれのシンガーとしてのオリジナリティーと圧倒的な歌唱力を強く印象づけた好盤。「妊娠ご注意」なるアルバム・アートワークの注意書きも大きな話題となった(!?)



 新作リリースに先駆け、先月9月に数年振りとなるデュエット来日公演がコットン・クラブで実現。今彼らがヴォーカリストとして最も油の乗り切った時期を迎えつつあると実感させる、白熱のソウル・ショウを連日連夜展開してくれた。