物議をかもした『TO WASHINGTON』について

2003.06.03

「ニュースをレポートして世の中で起こっていることをコメントすることがトルバトールの仕事だ。それが、ソング・ライターの義務なんだ」。本稿の主人公ジョン・メレンキャンプはアルバムの発売に先駆けてオンライン・リリースした新曲「トゥ・ワシントン」への過剰なまでの国内反応を自分に言い聞かせるように切り捨てた。「トゥ・ワシントン」は2年半前の歴史的な大統領選挙から今年までのホワイトハウスの動向をテンポよく綴ったポップ・ソングだ。しかし、一部メディアは決定的なアンチ・ウォー・ソングとしてこの曲をいきなり槍玉にあげた。ラジオ局では放送自粛が続いた。「彼はサダム・フセインが世界中を落とし入れた状況のなかで金稼ぎをしようとしている。我々のリーダー達に恥をかかせてね。まあ、やればいいさ。私はもうサポートすることはないだろう昔のファンとして」。皮肉なことにインディアナポリスの地元新聞でさえジェンへの攻撃手にまわってしまった。ジョンはこの状況を理解できないとしながらもこんなふうに公言している。「意見が違う人がいたって問題ない。それぞれの批判なんだから。だけど俺の妻がブルーミントンの街の通りを車で走っているときに中指を差し出すのはひどくバカげているよ。それは間違っている。俺の知っているアメリカじゃない」。今年ブルーズ生誕100周年と言う事で早くも話題になっているAEROSMITHのアルバムと共に、アメリカの良心、ジョン・メレンキャンプ注目の新作もブルーズ&トラッドのカバー・ソングも現在注目を浴びている。また現在彼のオフィシャル・サイトmellencamp.comで試聴出来る新曲”TO WASHINGTON”が米大統領ジョージ・ブッシュに捧げられた反戦ソングとしてニュース等で社会的に取り上げられ話題となっている。

”TO WASHINGTON” 歌詞・対訳

8年間もの平和と繁栄
ホワイトハウス・スキャンダル、
今必要なのは選挙だ、
津々浦々からワシントンまで

そしてアメリカは大統領を選んだ、
誰も目を光らせてはいなかった、
選挙がどう進められたかなんて、
フロリダからワシントンまで

くそっ、片方がそう言った、
そしてもう片方も同じことを言った、
ともにひどくやましいように見えた、
でも誰も責めは負わない、
津々浦々からワシントンまで

そこでホワイトハウスの新入りが、
聞きなれた名前の奴が、
新鮮なアイデアがあると言い出したわけだが、
彼が来てから状況は悪化している、
テキサスからワシントンまで

そして彼は大勢と争いたがってる、
そしてそれは石油のためではないと言い張ってる、
彼は国家警備隊を送り出し、
世界の治安を維持しようとしてる、
バグダッドからワシントンまで

練られたプロセスっていったい何だ、
人の命を奪う為なんて、
何が理由になり得るんだ、
これが正しいと思うなんて、
天国からワシントンへ、
神からワシントンへ
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