東京公演のライヴ・レポートが到着!!
4年振りにリリースされた、通算11作目のアルバム『キャヴァリア』を携え、昨日よりジャパン・ツアーをスタートさせたエディ・リーダー。ツアー初日、2月4日(月)東京・渋谷Club Quattro公演のライヴ・レポートが到着!
<エディ・リーダー 2019年2月4日(月) 東京・渋谷Club Quattro ライヴ・レポート>
コンサートも終盤、時計を見ながらエディは言った。「私たちがステージ袖に引っ込んで、あなたたちが拍手して(アンコールのこと)という行為をはしょれば、あと3曲はできるわね!!」。同意!!とばかりに観客は大きな拍手を返す。エディのコンサートに決められたセット・リストはない。その時の気分や、観客の様子を見ながら、次に演奏する曲を決めていく。
“あと3曲”の最初の曲は最新作『Cavalier』から、「宇宙に捧げる曲よ」と言って「Starlight」を。バックを務めるケヴィン・マグワイア(b)、ジョン・ダグラス(g、ukulele)、ブー・ヒュワディーン(g)による熟年コーラスのなんとロマンチックで渋かっこ良かったことか! 次に披露したのはフェアーグラウンド・アトラクション時代からの人気曲「Find My Love」。そして3曲目。エディは、少女時代の思い出を話し始めた。家に親戚が集まると音楽を奏で、歌を歌ったものだ、と。エディの母親ジーンはみんなにけしかけられても、最初のうちは「いいわよ、私は」とか「歌なんて、そんな」と拒んでいるのに、不意に歌い出すのだ、「Moon River」を。我々観客にはジーンをけしかける家族親戚一同の役が与えられ、ステージ上のエディはジーンの役をやる。こういう時のエディは役者だ。大げさな仕草がおかしくて、会場には笑いが広がる。英語がわからなくても大丈夫。何十年も前の海の向こうのスコットランドの家庭の風景が目の前に浮かぶ。確か、エディには兄弟もたくさんいたはずだ。彼女の音楽の源はここにある、これまでも、これからも。そう思ったら、なぜだか泣けてきた。好きなこと(=音楽)に忠実であり、誠実であり続ける彼女の人生をうらやましく思ったのだろうか。自分でもよくわからない。
昨年リリースされた最新作『Cavalier』からの曲を中心にしたセットには、『Cavalier』がそうであったように、トラディショナル、ロバート・バーンズ、オリジナル、フェアーグラウンド、ソロ、ポップ、フォーキー……様々なタイプの曲が並んだ。ブー、ジョン、ケヴィンにアラン・ケリー(accordion)という4人のミュージシャンによるアンサンブルとハーモニーは、上手いのは当然ながらとにかく気持ちがよく、エディの歌を見守るようなあたたかさと包容力を感じさせる。そして、信頼のおける演奏を得たエディの歌は、年齢を重ね、強さとたくましさを増し、エディ自身、ますます歌うことを楽しんでいるようにも見えた。かつての細く繊細に伸びていく絹糸のような歌声とは別の、しなやかでふくよかな歌声に、彼女が歩いてきた音楽の道のりを思う。
曲間に挟むMCの話術も達者なら、「Charlie Is My Darling」や「Macushla (My Darling)」での観客の巻き込み方といい、チューニングしながらアコギでジミ・ヘンを気取っちゃうところや、リーダー家の“神”だったというエルヴィスの曲のフレーズを口ずさんじゃうところなどなど、愛嬌とユーモアがたっぷりなのもエディの魅力。そんなエディと仲間たちが「一緒に楽しもう」という雰囲気で満たしてくれる空間では、すべての瞬間に、音楽への敬意と愛が宿っている。こんなしあわせな空間にいられることに感謝するばかり。
「Moon River」が終わり、エディがステージを去り、フロアの電気がついても観客は帰らない。アンコールははしょるとみんなで決めたけど、こんなライヴを観せられたら、そうそう簡単に帰路にはつけない。すると、しばらくしてエディが一人でステージ上に再登場。「一緒に歌おう」と、アカペラで「Hallelujah」。もう、これ以外何も言うことはない。「ありがとうエディ、仲間たち!」。
(ライヴ・レポート 赤尾美香)
SET LIST
1. Comedy Waltz
2. Perfect
3. Dragonflies
4. Cavalier
5. Pangur Bán And The Primrose Lass
6. Old Song
7. Fairground Attraction
8. Meg O’ The Glen
9. A Sailor's Farewell To The Sea
10. Charlie Is My Darling
11. My Love is Like a Red Red Rose
12. The Moon Is Mine
13. Patience of Angels
14. Pray The Devil Back To Hell
15. Macushla (My Darling)
16. Starlight
17. Find My Love
18. Moon River
19. Hallelujah
明日、2月6日(水)は名古屋CLUB QUATTROでの公演、2月7日(木) は、梅田CLUB QUATTROでの公演を行うエディ・リーダーは、それぞれの会場で終演後サイン会を開催する。(https://www.sonymusic.co.jp/artist/EddiReader/info/503409)
【来日公演情報】
2019年
名古屋 2月6日(水) 名古屋CLUB QUATTRO
開場18:30開演 19:30 前売:¥7,500(スタンディング/ドリンク別)
052-264-8211(名古屋CLUB QUATTRO)
大阪 2月7日(木) 梅田CLUB QUATTRO
開場18:30開演 19:30 前売:¥7,500(スタンディング/ドリンク別)
06-6535-5569(SMASH WEST)
詳しくは http://smash-jpn.com/new/detail.asp?id=4067&status=0
【商品情報】
EDDI READER / エディ・リーダー
『CAVALIER / キャヴァリア』
品番:SICX-30063
価格:¥2,600+税
仕様:Blu-spec CD2 / 歌詞・対訳・解説付 / 日本盤CDのみのボーナス・トラック2曲追加収録
発売日:2018年10月24日(海外発売日2018年9月28日)
収録曲
1. Maiden’s Lament (An Charraig Donn)
2. Wonderful
3. Cavalier
4. Starlight
5. Meg O’ The Glen (for our Meg Thomson)
6. My Favourite Dress (for our Mary Keenan)
7. Deirdre’s Farewell To Scotland
8. Fishing
9. Maid O’ The Loch
10. There’s A Hole In The Desert Dear Darling (for our Milou Bessa)
11. A Sailor’s Farewell To The Sea
12. Old Song
13. The Loch Tay Boat Song (for Davy Steele)
14. Pangur Bán And The Primrose Lass
15. Go Wisely (for all our children and beyond)
16. A Man’s A Man For A’ That
Bonus Track For Japan
17. Beneath The Lights
18. Darling
【関連リンク】
「Wonderful」ミュージック・ビデオ リンク:https://youtu.be/-aV6VRUnj8Y
海外アーティストページ: http://eddireader.co.uk/