デニス・ラッセル・デイヴィス
1944年アメリカ、オハイオ州トレド生まれ。ジュリアード音楽院でピアノと指揮を学び、在学中の1968年にベリオとともにジュリアード合奏団を結成し、指揮者としてデビュー。1972年セントポール室内管弦楽団の音楽監督(1980年まで)に就任、1973年にアムステルダムのオランダ・オペラを指揮して、ヨーロッパにデビューした。1978年から1980年にはバイロイト音楽祭に初登場、1980年から1987年までシュトゥットガルトのヴェルテンベルク州立歌劇場の音楽総監督をつとめたほか、ハンブルクとバイエルンの州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場やパリ・オペラ座などのオペラ・ハウスで指揮している。1997年から2002年までウィーン放送交響楽団の首席指揮者、2002年から現在までブルックナー所縁の地、リンツのブルックナー管弦楽団の首席指揮者とリンツ市立歌劇場の音楽監督をつとめている。客演指揮をしたオーケストラは、クリーヴランド管、シカゴ響、ボストン響、ニューヨーク・フィル、フィラデルフィア管などのアメリカのメジャー・オーケストラだけでなく、ミュンヘン・フィル、ベルリン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ミラノ・スカラ座管、アムステルダム・コンセルトヘボウ管など一流オーケストラばかりである。彼はバロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、特に現代音楽では、ルチアーノ・ベリオをはじめアーロン・コープランド、ジョン・ケージ、フィリップ・グラス、ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ、マイケル・ナイマンら作曲家との直接のコラボレーションにより、「スペシャリスト」との評価さえも得る「世界初演」を数多く含む充実した活動歴を誇っている。また数々のオペラ・ハウスやシンフォニー・オーケストラでの指揮活動でまさにオール・ラウンドの指揮者として高い評価と人気を誇っている。